0812
母と父が喧嘩をしていた
母は物の見方がひねくれてるし
父は他人に関心が持てない人
母はこれまて受けてきた仕打ちを私に話してきた
いくら成人したとはいえ、子供に父親や祖母の悪行を吹き込むのはやめてほしい
今の私よりも若かった頃の母には耐え難い仕打ちだったかもしれないが
「大変だったね」
「それはひどいね」
どうしても言えない
あなたも
あなたも私に酷いことをしてきましたよね
言わなかったけど
水をぶっかけて、怒鳴って威嚇して、裸で家事をさせたり、汚れたものを着ている服で拭かせたり、それを笑ったり
しましたよね
殴らなければ虐待じゃないと思ってた愚かな母
たぶん母は頭が悪い
「人には、いいところも悪いところもあるんだよ」
「今まで離婚してこなかったのは、いいところも知ってたからでしょ」
精一杯振り絞っていった言葉
母の顔は見れなかった
「そうだねぇ」
そう言って母は台所に消えた
私はソファで横になって、静かに涙を流した
私がもう実家に帰ってくることはないだろうな
今月引っ越すことも結局言わなかった
住所、知られたくない
こんな娘でごめんよ
何年経っても許せないんです
捻くれているあなたに似ているんです
あなたの娘だから
死ぬまでずっと
あなたの娘だから